■特徴
当期は漢方薬で女性の強壮を目的に利用されてきた生薬です。
その名は中国で子供ができない為に嫁いだ家にいられなくなった為に、
この植物の根を服用したところ子宝に恵まれ、また婚家に戻ることが出来たことに由来します。
高さ４０〜９０ｃｍの多年草の植物で、強い香りをもち、夏に多数の白緑色の小花をつけます。
伝承にあるとおりその根が原料となりますが、利用の歴史は古く、
中国最古の薬物本草書には保健薬と治療薬を兼ねたものとして記述されています。
ちなみに当期の英語の学名はAngelica sinensisi Dielsで、
その意味は病気を治してくれる天使のような草という意味を持ちます。　
英名はチャイニーズ、アンジェリカといいますが、アメリカでは中国語読みで呼ばれ、
オリエンタルイメージも手伝ってか人気のサプリメントになっています。
その成分には、体を温めて冷えを防ぎ、血行を良くして、
女性ホルモンの分泌を正常な状態に保つ等の効用があり、
生理不順や生理痛等の月経前症候群の緩和、更年期障害の改善、冷え性、貧血等の症状の改善、
予防にも効果があります。
女性の症状に有効だけではなく、炎症やむくみの予防、解熱、鎮静効果、免疫活性作用、
痴呆の改善効果もあるとされています。
なお、欧米で使用されるヨーロッパアンジェリカは、苦味と芳香成分による消化機能の改善作用が目的とされます。